Testing

ARAMISを活用し、空を飛ぶ

GOMのモーション・変形解析用3D測定システムはAirbus Helicopters社の測定ラボにおいて欠かせないツールです。

完全電動化され、自立で飛行することは将来の夢のように聞こえます。しかし、GOMの長年のお客様であるAirbus Helicopters社では常に技術革新を原動力として活動しています。この世界最大のヘリコプターメーカーは従来のヘリコプターを製造するだけでなく、電動ヘリコプターの開発も行っています。これらのマルチコプターは都市部向けに設計しており、例えば未来都市のコンパクトで持続可能なエアタクシーとして利用できます。GOMの光学式3D測定システム「ARAMIS」はこのようなビジョンの実現に貢献しています。

2つの高性能システムを組み合わせたテスト環境

Airbus Helicopters社の試験環境の中心となるのはGeneral Measurement and Control(GeMCoS)と呼ばれる荷重を制御し、発生する変形を測定するテストです。ここでは歪みゲージとレーザー変位計が使用されています。

並行して測定ラボではGOMの光学式3D測定技術を使用しています。部品試験では2台の1200万画素カメラを搭載したARAMIS SRXとARAMIS Professionalソフトウェアが使用されています。

リアルタイムでサブミリレベルの変形をモニタリング

従来使用されてきたレーザー変位計は、数点のみの検査には有効です。しかしAirbusヘリコプターの試験環境のように複雑な構造物や多数の測定点を測定する場合はARAMISがベストなソリューションです。

ARAMISシステムを利用することで、短時間で3次元変位をリアルタイムに測定することができます。リアルタイム測定により限界値の監視も可能です。不測の事態が発生した場合も、試験スイッチを適切なタイミングで切ることができます。これにより高価な試験サンプルを意図せず破壊してしまうリスクを軽減できます。

共同開発インターフェース

従来のGeMCoSによる測定チャンネルとARAMISで撮影した画像は全く異なるフォーマットにも関わらず、連携して動作させなければなりません。ARAMISからポイントベースのデータをGeMCoSシステムに転送するため、通常使用する10~20チャンネルから300~350チャンネルの追加測定チャンネルを持つようになりました。

2つのシステム間のインターフェースとして機能するデータストリーミングはAirbus Helicopters社とGOMの共同開発品です。課題はタイムラグを最小限に抑え、動的試験でのオンライン測定を可能とし、システムを同期させることでした。ARAMISのカメラ撮影における露光時間が短いこと、データ処理や転送スピードが早いことがこの同期を実現させています。

マルチコプターのデモ機

エアタクシーの大きな特徴は4つのダクト付きダブルローターです。ダクト直径は3m以上ですが、カーボンファイバー構造による軽量設計で重量はわずか20kgです。ダブルローターの空力特性により、マルチコプターは飛行に必要な揚力を得ることができます。プロペラ先端から円形ダクトまでの距離が数ミリであることからも、これらの部品の振動特性を慎重に試験する必要があることがわかります。

ヘリコプター試験

ヘリコプターの振動特性を計算することの難しさは、航空業界の中でも認知されています。製品開発チームはすべての新しい部品をドナウヴェルトにある自社試験所へ持ち込み、対空性試験を行います。ここではウイングレットから胴体部に至るまで飛行操作の影響をシミュレーションする油圧荷重試験が行われます。

Airbus社について

Airbus社は航空産業とその関連サービスで世界をリードする企業の1つです。2019年には700億ユーロの収益を上げ、従業員は約13万4000人です。Airbus社は民間航空機、空中タンカー、戦闘機、ミッション機において欧州市場をリードしており、世界最大級の航空宇宙企業です。Airbus社の民間、軍用ヘリコプターは性能が高く、世界中で需要があります。

GOM Acceptance Test

2019年にVDI規格に基づきARAMISの受入テストであるGAT(GOM Acceptance Test)を開発しました。 GATは画像相関法のシステム性能を証明するもので、ARAMISセンサの受入に不可欠なものとなっています。